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メディア掲載記事

読売新聞「徳島医学会賞受賞」掲載記事紹介

2006年07月04日 更新

ミャンマーで医療支援 徳島医学会賞に藤田さん

2006年7月3日読売新聞より

ミャンマーで眼科手術指導7年余 「見えた喜び」原動力

東南アジア最西端の国、ミャンマーで、約7年半にわたって眼科手術の指導を続ける医師藤田善史さん(52) (徳島市)が、第16回徳島医学会賞を受賞することが決まった。日本の進んだ医療技術を提供しようと、超音波を使った白内障手術などを教え、 年1~3回訪れ、今年5月で15回を数えるなどの医療活動が評価された。藤田さんは「患者さんが『目が見えるようになった』と喜ぶ笑顔が原動力。これからも続けたい」 と意気込んでいる。

徳島医学会賞に藤田さん

藤田さんは徳島大学医学部在学中、教授の白内障手術を見学したのがきっかけで眼科医を志し、徳島市内で開業した。1998年に先輩医師の親戚を通じて 知り合ったミャンマーの保健省技官が、濁った水晶体を超音波で砕いて吸い出し、眼内レンズを入れる最新技術に驚き、藤田さんに指導を依頼。 99年2月に初めて訪問した。

最初は首都ヤンゴンの国立眼科・耳鼻科病院(現ヤンゴン眼科病院)で手術を実施。電力事情が悪く、手術中の停電もしばしばで、不安になったこともあったが、 最先端の医療が受けられない患者の存在と、意欲あふれる医師たちの熱意に動かされた。

最も苦労したのは、手術に必要な機材の不足。現地で調達できない上、熱帯特有の高温多湿な気候で、顕微鏡などの器具はカビなどの繁殖で劣化しやすい。 訪問のたびに機材を持ち込み、維持管理の方法を現地スタッフに指導した。

昨年11月には、ヤンゴン郊外に住む8歳の少年の手術を担当。少年は以前から片目を失明、もう一方の目にもけがを負って白内障 になったが、手術で片方は見えるようになった。今年5月、知人を通じて「少年は元気にサッカーをしている」と聞き、ボールを追いかける姿を想像して胸が熱くなったという。

「年数回の訪問では足りない」と感じた藤田さんは、2002年から8人のミャンマー人医師を受け入れ、約1ヶ月間徳島などで研修を実施。10月には女性研修医を受け入れる予定で「日本で学んだことを母国で還元してくれれば」と話す。

徳島医学会賞の授賞式は30日に徳島市内のホテルでおこなわれ、藤田さんの記念講演がある。藤田さんは「賞金10万円をピンセットやメスなどの器具購入に充て、今後の活動に役立てたい」と話している。