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角膜内皮細胞について
角膜内皮細胞とは
角膜内皮細胞とは、角膜(黒目の部分)にある細胞のことで、それらが集まって1つの層(内皮細胞層)を形成し、 角膜を支えています。
この内皮細胞が正常に働くことにより角膜は透明に保たれ、光を眼の中 へと透すことができます。しかし、何らかの障害を受けると白く濁り、光を十分に透さなく なって視力や他の視機能に影響します。


スペキュラマイクロスコープ
図1は角膜内皮細胞を眼科専用機器(スペキュラマイクロスコープ)で撮影したものです。
比較的均等な大きさで、それぞれの細胞が六角形の形をしています。
通常はこれら細胞の密度(1/mm2 辺り)を主に指標としています。
(他には細胞の大きさやそのばらつき度、六角形の細胞がどのくらいあるか?などの細かな指標もあります。)

図1【正常:細胞数 2833】


細胞数の減少
角膜内皮細胞は出生直後には5000個/mm2 程度あり、成人で3000〜3500個/mm2、 老人であれば2500個/mm2 ぐらいで年齢とともに減少し、二度と再生しない細胞です。 そのため、1部の細胞が障害されるとその隣接する細胞がカバーするため1つの 細胞自体が大きくなってしまい細胞数が減少するのです。図2は障害を受けて大 きくなった細胞を撮影しています。

図2【異常:細胞数 563】


水疱性角膜症とは
角膜内皮細胞数の減少が深く関わっている病気に水庖性角膜症というのがあります (個数のみだけでなく角膜全体の所見を含めての判断によります。) この治療法は現在では角膜移植の方法しかなく、予後も十分ではないのが現状です。


コンタクトレンズによる細胞数の減少
減少の原因は身近な所にもあります。それはコンタクトレンズです。
図3は20年間コンタクトレンズを使用した50歳の方の内皮細胞ですが、 少し細胞が大きくなり細胞数も1500個/mm2 と減少しています。
図3【コンタクトレンズ装用の写真・50歳・20年間】
【右目:細胞数 1441】 【左目:細胞数1435】
長期のコンタクトレンズ装用は内皮細胞の形態を変化させます。これは慢性的な酸素不足が原因と言われています。 現在のコンタクトレンズは酸素の透過性もよくなっていますが、20年ほど前のコンタクトレンズは透過性が 非常に悪かったため長年コンタクトを装用している方は眼科で診てもらうとよいでしょう。

それでは、内皮細胞数がどのくらいまで減少すると危険なのでしょうか?
将来の白内障手術などを安全に行うためや正常な働きをさせ角膜を透明に保つためには少なくとも1500個/o2 は必要とされています。従ってそれ以下になると、コンタクト装用は中止したほうがいいとされています。 しかし、障害の程度にもよるため最終的判断は眼科医の診察を受けてください。

コンタクトレンズを装用されている方は一度、ご自身の内皮細胞をチェックされてみてはいかがでしょうか!