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注意すべき症状
小さな子どもは、自分から症状を主張できないことが多いため、家族の方々が注意を払うことが非常に大切です。

よく見られる眼疾患の症状
眼脂(目やに)が多く、充血している 結膜炎、逆まつげなど
涙目である 涙道閉鎖、狭窄など
羞明(眩しそう)にする傾向がある 逆まつげ、緑内障など
目付きがおかしい・左右もしくは上下にずれている 斜視など
瞳が白く見える 先天白内障、網膜芽細胞腫など
目が合わない、追わない 多くの眼疾患による視力障害
目を細めたり、近づいて物を見る 近視など
頭を傾けたり、横目で見たりする 眼筋麻痺など


結膜炎
目やにが出るといった症状は、多くが結膜炎です。
細菌によるものが多いのですが、アレルギーによる結膜炎やウイルスによる流行しやすいものもあります。
細菌によるものでは目やにが多く、抗生物質の点眼をおこなうのが一般的です。
アレルギーによるものでは痒みを伴うのが特徴です。 目やに自体はそれほど多くありません。抗アレルギー剤の点眼が一般的ですが症状が強いものではステロイドホルモン剤の点眼を行います。
ウイルスによるものでは他の人や家族に伝染しないように気をつけましょう。 細菌によるものに似ていますが、両眼のことが多く、身近に同様の症状であった人がいることが多いようです。 手洗いを励行させ、むやみにいろいろなものに触らせないよう注意してください。 プールは一週間は休ませたほうがよいでしょう。 本人のタオルなどは家族のものと一緒に洗わず、使い捨てにしたほうが無難です


逆まつげ 小児にみられる逆まつげは下眼瞼(したまぶた)に多いようです。 角膜にまつげが触ってしまうため異物感があり、こするので充血したり細菌が入ったりして結膜炎や角膜炎を合併しやすいようです。
年齢とともに自然治癒傾向がありますが、程度が強くなかなか治癒しなければ、学習効率も低下するため手術治療が必要となります。 局所麻酔で手術が可能な小学校高学年になって手術をおこなうことが多いようですが、視力の発達などに影響するようであれば早めにおこなったほうがいいでしょう。 ただしその場合は全身麻酔が必要になるため入院しなければなりません。


涙道狭窄・閉鎖 正常な人では瞬きとともに涙は内眼角(目頭)から涙道を通って鼻の方に吸収されていくようになっています。
これが詰まっていると涙があふれ涙目になります。 新生児には1−6%の割合で涙道閉鎖があり、場合により細菌感染をともない涙嚢炎を起こすことがあります。 抗生物質の点眼とマッサージで自然治癒していくことが多いのですが、涙道の詰まりが解消されない場合、ブジーといって細い針金で閉鎖を解除してやらないといけない場合があります。 乳児や幼児、学童が途中から罹患することは通常ありません。


小児の緑内障 眼球自体の圧(眼圧)が高くなって、角膜浮腫(黒目が混濁している)や視神経の傷害がおこる病気です。 角膜が混濁するため眩しがったり、流涙がおこります。 また眼球の圧が高くなるため、角膜径が大きくなったり(牛眼といいます)します。 片眼のみ明らかに大きい場合は注意が必要ですぐ眼科医を受診してください。
小児の緑内障は稀ですが、失明につながるため発見次第手術による治療が必要なことがほとんどです。


斜視 斜視は両眼の視線が同じ目標に正しく向かない状態です。 このため片眼だけ違う目標を見つめているように感じられます。 小児の場合はこのために片眼の視力が弱くなったり、両眼で見れないために遠近感や立体感が育たなくなってしまうことがあります。
斜視には、ずれている方向により、内斜視、外斜視、上下斜視があります。 ある程度視力が出てきてから見られる内斜視は遠視によることが多く、眼鏡などで正常眼位となることが多いのですが、先天性の内斜視(生まれつきの角度が大きい内斜視)や外斜視、上下斜視などは手術治療が必要なことが多いです。
手術によって眼位が矯正されても視力が悪かったり両眼視ができなかったりした場合は視能矯正訓練が必要なことがあります。


先天白内障 水晶体が濁って視力が落ちるのが白内障です。 小児に多いのは先天性の白内障です。 軽度のものでは視力の発達も正常で治療も必要ないこともありますが、瞳孔が白く光って見える(白色瞳孔)ような場合や視力の発達が期待しにくいものでは早期の手術が必要となります。
先天白内障は他の眼異常や全身異常を合併することもあり、全身の観察も怠らないように注意が必要です。 また手術後も視力発達のための長期にわたる努力が保護者にも治療する側にも必要です。


弱視 弱視とは一般的に目そのものには異常がないのに、視力が悪い状態を指します。 これは視力がいろいろな状態により育っていないと考えられる状態です。
よくあるのは、斜視弱視(強い内斜視などで片眼が使われていない)、 不同視弱視(片眼だけ強い遠視などで視力の発達が遅れる)、 屈折異常弱視(両眼の強い遠視などで視力の発達が遅れる)、 形態覚遮断弱視(幼少時の眼帯など、視力発達を妨げる要因により視力が発達していない)などです。
強い斜視がある場合などは赤ちゃんでもわかりやすいのですが、そのほかは3歳児健診で指摘されることが多いようです。
その他の症状では、テレビに近づく、頭を傾ける、顎を挙げて物を見る、姿勢が良くない、集中力がない、 などがあります。幼児は症状を訴えないことも多いので両親も気を付けてあげることが大切です。
弱視は発見が早ければ視能訓練、手術などで回復することも多いのです。 一方、弱視と判断していたら他に頭内などに病気がある場合もありますので、このような症状が見られたときは早めに眼科受診をしたほうがよいでしょう。