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米国白内障屈折矯正手術学会 ASCRS
ペンシルベニア・コンベンションセンター
ASCRS は「米国白内障屈折矯正手術学会」のことで、私は1994年から毎年参加しています。
最初は白内障手術が中心の学会でしたが、最近では近視・遠視・乱視などとともに、老眼の治療の発表も多く行われるようになっています。
この学会に参加することによって、白内障、屈折矯正手術(レーシックなど)に関する最新の情報を手に入れることができます。
また、学会中に開催されるフィルムフェスティバルは、世界各国から多くの眼科医が学術的な手術ビデオを発表し、 その中で特に優秀な作品には、賞が授与されます。 賞品のトロフィーは、アカデミー賞のトロフィーとも似ていることから、オスカーと呼ばれています。私は2002年にこの賞を取ることができました。
医療法人 藤田眼科
院長 藤田善史

ASCRS 2002
フィラデルフィア市庁舎
今年のASCRSは、トーマス・ジェファーソンが1776年、米国の独立宣言をした由緒ある東海岸の町、 フィラデルフィアで6月1日から5日まで開催されました。
6月1日、学会の行われるペンシルバニア・コンベンションセンターで登録を済ませました。 世界から多くの眼科医が参加しますが、今年の参加人数は、例年より40%も少ないとのことでした。 昨年9月11日にニューヨークで起きた同時多発テロの影響が車で2時間の距離にあるこの都市にも影響しているようです。 ちなみに、米国の空港警備は大変厳重で、靴とジャケットを脱がされ、バンドもはずさされ、チェックを受ける状況でした。


白内障手術についての会場では、調節できる眼内レンズ、乱視コントロールなどを中心に聞き、手術ライブを見てきました。
世界のトップサージャンの一人である三井記念病院の赤星先生が、カナダのギンベルセンターから、白内障ライブ中継を行いました。
近視手術については、当院でも行っているLASIKをはじめ、多くの方法が検討されています。 老視の治療は、今回のハイライトでしたが、きちんとした結果が出るまでには、まだすこし時間がかかりそうです。

今年の米国白内障屈折矯正手術学会フィルム・フェスティバルに、全世界から出品されたビデオは計160本。 その中で、教育的に意義があり独創的なビデオ21本が選考され、賞を受けることができます。
当院の出展作は、2001年2月に行った手術の顕微鏡映像。 緑の色素で染めた膜をピンセットではがしたところ、さらに2枚目の膜があり、それをはがして治療したシーンを10分にまとめました。
通常、目の水晶体を包む膜は1枚しかありません。それがまれに2枚あることは眼科医の間では知られていました。 白内障手術は顕微鏡で見ながら、膜をはがし水晶体の濁りを吸い出すというものです。 これまで2万例近く白内障手術をしていますが、膜が2枚ある患者は初めてでした。 貴重な映像と考え、特別部門に応募したものです。

授賞式は、6月3日に行われました。映画のアカデミー賞と同じ形式で、オーケストラ演奏で始まり、 審査員がひとりずつフィルムをすこし見せてジョークを言い、その後、各部門賞を発表していきます。 各部門で最優秀1点、優秀賞1点が選ばれるのですが、特別部門賞で2等賞を取ることができました。 1等賞でなかったのは残念ですが、日本人としては、ただ一人の受賞でした。 君が代が演奏される中、壇上に上がり、オスカーを手にすることができ、感激しました。
今後も、最先端の眼科医療に関する情報と技術を取り入れるため、世界で行われるいろいろな学会に参加し、 がんばっていきたいと思います。
ペンシルベニア・コンベンションセンター
ポスター展示場
フィルムフェスティバル授賞式
審査員が、受賞作品を発表
オスカー像を手に満面の笑みで